業務用食品容器の環境配慮は無理をし過ぎない

テイクアウトによる食品販売は店舗を構えない移動販売や厨房設備だけの店舗でも営業可能な業務形態であり、外食の自粛をきっかけに注目されました。店舗を持たない営業形態だと維持費の負担が軽くなりますし、提供に使用する食器の洗浄や管理の負担も無くなりますが、使い切りの食器を消費することになります。業務用食品容器は大量販売が基本でひとつ当たりの単価は安価といえますが、提供後は廃棄処分となるため、廃棄物が増えるという問題があります。しかしながら、ラーメンには耐熱性のある器を使ったり、ドリンクに密閉性の高いキャップを使ったりするように適切な食品容器を選択することは衛生的で品質を維持したまま販売するために欠かせません。

環境に配慮した業務用食品容器の選択はエシカルな消費を心がける消費者にとって付加価値となりますが、料理の形態に適さない素材の容器を無理に使うことは商品価値を下げることにつながります。そのため、業務用食品容器を選ぶ場合は料理の形態に最適な資材を選ぶことを原則とし、可能な部分で環境に配慮した素材を選ぶことが重要です。例えば紙製の容器を選ぶ場合には、従来は廃材だったサトウキビパルプ製や、成長が早く資源枯渇の不安が少ないバンブーパルプ性を選んだり、プラ製品にはバイオマスプラスチックを選ぶのが適しています。また、顧客の要望に応じてカトラリーやおしぼりを省くなど、付属品を少なくすることも環境配慮といえます。

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